kuriya手帖

2025.12.27 Category:kuriya手帖

食いしん坊の台所道具vol.2〜ともえさん・あきらさん(新しい食堂 チエノワLabo)編〜

 

 食いしん坊の台所道具vol.2
 〜ともえさん・あきらさん(新しい食堂 チエノワLabo)編〜

 

 

今回のテーマは 「食いしん坊の台所道具」

kuriya流“食いしん坊”とは、単に“たくさん食べる人”ではありません。

 

  • 身体が喜ぶようなごはんを作ること
  • 手に馴染む道具を選ぶこと
  • 誰かとおいしい時間を分かち合うこと

食べること・作ることがごくごく自然に暮らしの真ん中にあるような人たち。

――そんな“食いしん坊”たちの台所、ちょっと覗いてみたくなりませんか?

 

 

 

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いい仕事は、いい道具からはじまる

ともえさん・あきらさん(新しい食堂 チエノワLabo

 

 

長崎市富士見町の住宅街にある「新しい食堂 チエノLabo」。
イベント出店から始まり、2024年に念願の実店舗をオープンしました。

 

 

厨房で毎日の仕込みと調理を担当するともえさん(右)、そのサポートを軽やかにこなすあきらさん(左)。

 

築年数50年を超える空き家を食堂にリノベーション。2階まで天井を高く抜いた店内は、すみずみまで光が淡く満ちていて開放的で明るい雰囲気に包まれています。

 

 

 

 


 

厨房を支える道具たち

 

毎日の仕込みや調理は、私たちの想像以上に手間がかかるもの。
試行錯誤しながらも、使い勝手のいい道具に出会うことで、仕込み作業が格段にスムーズになるということを実感したお二人。

今、厨房の中で使われている道具たちは、どれも明確な根拠があって選ばれたものばかりのようです。

 

 

アルミの寸胴鍋・雪平鍋


「仕込みがしやすく、丈夫で長く使えるものを選びました」と、ともえさん。
寸胴鍋はスパイスカレーに、雪平鍋は味噌汁やスープ作りに。
アルミ製の鍋は熱伝導率が良く、短時間で火が通りやすいため大量の食材をコトコト煮こむにはピッタリ。

 

別の飲食店で働いていたときから「自分で店をするなら、コレを買おう」と決めていたそう。仕込みで使いやすい道具、そんなモノ選びの目も培われた期間だったそうです。kuriyaでは中尾アルミ制作所のアルミ鍋を取り扱っています。

 

 

トング

「最初使っていたトングは、細かな食材などがくっついて離れないことが多く……ストレスでした」

そして今使っているのがおてがる薬味トング

“つかむ”と“離す”の切り替えがとにかくスムーズ。
イベント出店の際のお弁当作りにも効率よく作業を進められ、流れを止めません。

「これがないとパニックになる・笑」 とあきらさん。

 

使っているのは長さ15cmのconteおてがる薬味トング。ネーミングは“薬味”だけど、感覚としては取り箸に近い使い心地で思ったように作業ができるそう。調理用にサイズを大きくした「おてがる料理トング」も店頭では取り扱っっています。

 

 

 

バーミックス


「これ本当にすごいんです!」とともえさんが取り出したのがハンディフードプロセッサー・バーミックス

 

 

毎日の仕込みで300gのニンニクとショウガのみじん切りが必要。手作業でひたすら刻んでいたときはとても時間がかかっていたそう。

 

「効率化を考えたら業務用の材料を使ってもいいんでしょうけど…」味や香りが全然違うから、絶対に妥協したくなくて、とともえさん。

 

「そんな話をしたら、kuriyaさんから勧められたのがバーミックス
使ってみたら、とにかくパワーがすごい! あっという間にみじん切りが終了します」

作業時間を短縮できることで、ほかの仕込みに集中できるのが、なにより嬉しいことなんだそう。他メーカーのチョッパーも使ったけれど、使い続けているのはやっぱりバーミックス。

 

「やっとたどり着いたね!」 とふたり声を合わせる。

 

毎日フルパワーで使っているため「もし壊れたらどうしよう・笑」それほど頼りにされている道具です。

 

 

 

ブライタスイオンウォーター

kuriyaで料理教室の講師をしたときに出会って、油汚れの落ちの良さに感激したことで、購入を即決。イベント時など鍋肌にこびりついた汚れもシュッと一拭き。時短で片付けられるので、ストレスにならないそう。

 

「これがあると、次の作業にすぐ取りかかれるので本当に助かります」

 

成分は純水を電気分解してつくられる 強アルカリイオン電解水(pH13.1)。油・たんぱく汚れを強力分解する効果や除菌効果、消臭効果もあり。界面活性剤や有害な化学物質を含まないので、人と環境にとても優しいのも嬉しい。

 

 

洗い物ときにかかせないのがもうひとつ。

 

 

 

マリーゴールドのゴム手袋

ともえさん曰く「赤いやつ」。
「腕にしっかりホールドしてめくれず、手首から甲までしっかりフィットしてずれないので、洗い物に集中できるのがいいですね」

 

まとめ買いできる価格も魅力。「今思えば、祖母や実家でも使っていたかもしれません。ロングセラーってやっぱり安心ですよね」

 

他の手袋だとずれたり隙間から水が入ってしまうこともあったとか。
「そうなると仕事にならない!」
すごーく、わかります…! あれって本当にキモチワルイですよね…

洗い物が早く済めば、そのぶん仕込みができるから、と、ともえさん。
どこまでも仕事に対する真摯な姿勢に頭が下がる思いです。

 

 

道具の使いやすさは、料理の質と作業の効率に直結します。
おふたりは道具を選ぶとき、自分たちの作業の流れに合うかどうかを何より大切にしているように感じました。

 

 


 

食べることも楽しむ

 

作ることには妥協しないおふたりは、食べることも大好き。
朝ごはんは近所のパン屋さんで。米粉パンやクロワッサンが今のお気に入り。
お昼はお店のランチタイムを終えてから。

「本調子じゃないときでも、自分たちのカレーなら食べたくなるんです」とあきらさん。「うん、うまい!」といいながらおかわりも。

 

 

「食べるの、大好きなんです」と、ともえさんもにっこり。

もぐもぐとにこやかにごはんをほおばるおふたり。
作ることも食べることも、どちらも心から楽しんでいる姿が印象的でした。

 

 


 

おいしい時間をみんなで分かち合う空間

 

ランチをいただきました。

 

 

 

カオマンガイ風チキン定食は、メインのお肉はしっとりやわらかで甘辛チリソースが味のアクセントに。お味噌汁や小鉢のほうれんそうの白和えはほっとする味わい。
鶏団子の春雨スープ定食は、お腹がじんわりと温まりお野菜たっぷりなのも嬉しい。

どちらも素材の旨みや出汁の風味が、ていねいな下ごしらえをしみじみと感じます。

 

手前:カオマンガイ風チキン定食、奥は鶏団子の春雨スープ定食。ちなみにこちらのテーブルは大きな窓に面しておりひそかに人気の席。キッズスペース化した床の間も近くにあり、小さなお子様連れでも利用しやすい。

 

 

 

ランチでは、ほかにも幅広い世代に楽しめる辛味控えめのスパイスカレーや週替わり定食を提供。どの料理も「ていねい」で「やさしい」味わい。

 

ランチはもちろん、夜は個性的なクラフトビールやワインも楽しめます。最近では平日の地域の方の来店も少しずつ増えてきたとか。

お店を構えたときの「地域の人が集える場所に」というおふたりの思いが着実に広がっているよう。

 

 

 

 

「こんな定食屋が近所にあったらいいな」と思える、居心地の良さと温かさが伝わる食事の場。

道具を使ったていねいな仕込みが、お客様と“おいしい時間”を分かち合う空間を支えているのだなと実感しました。

 

 

 


 

 

新しい食堂 チエノワLabo/ともえさん・あきらさん

ごはんを作る人:ともえ 色々やる人:あきらとして夫婦で活動中。2024年4月長崎市富士見町に実店舗オープン。店名は料理を作るともえ(智恵)さんの周りに「輪」のように人々が集まっていろんな方々と繋がりができて「智恵の輪」になったら、との思いから。子どもたちや地域にできることを考え、いろいろなことに挑戦していく【地域に根ざす定食屋】を目指す。

 

 

店頭では、ここでは紹介しきれなかった愛用品も紹介いたします。
ぜひ実際にお手にとってご覧ください。

 

 

↓ ↓ ↓ 食いしん坊の台所道具vol.1とvol.3はこちらから ↓ ↓ ↓

 

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