銅板に金槌で鏨（たがね）を打ちつけながら、一目ずつ刃を立てていく大矢製作所のおろし金は目の大きさや並びなどが少しずつ不揃い。

でも、この不揃いが美味しさの秘密。

切れ味が鋭いため食材の繊維を潰すことなく細かく切ることができ、軽い力でおろせるので程よく水分を含んだ美味しいおろしが楽しめます。

大根おろしはキメが細かく、泡雪のようにふんわり。

銅はおろし金の素材に最適といわれ、江戸時代から愛されている素材。

柔らかいアルミではすぐに目が丸くなり、硬すぎるステンレスや鉄だと目が立ちません。

目立て直しができ抗菌効果もある銅は、長く使える優れた素材なのです。

羽子板型は、表面は目の粗い大根用、裏面は目の細かい薬味用と一台二役。

手のひらサイズの銅おろし金は卓上タイプ。薬味がこぼれにくいよう少しだけ湾曲しています。

どれも吊るして収納できる機能的でおしゃれなデザインです。

大矢製作所
1928年創業のおろし金製造の老舗です。おろし金は全て叩き締めた硬い銅板に鏨（たがね）と呼ばれる道具と金槌を使い、手作業でひと目ずつ刃を掘り起こして作られています。大矢さんのおろし金は全て、叩き締めた硬い銅板に、鏨（たがね）と呼ばれる道具と金槌を使い、手作業でひと目ずつ刃を掘り起こして作っています。